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二度目の任意整理は可能なのか

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[掲載日]2021/08/21 239 -
憂鬱な女性

過去に任意整理をした人の中には、状況が変わり、再度任意整理を行うことを希望される方がいらっしゃいます。任意整理によって借金を完済した後に新しく借金をした場合もありますし、完済するまでに借金の返済が難しくなった方のどちらもいらっしゃいます。一度任意整理をしたにもかかわらず、2回目の任意整理を行うことができるのでしょうか。

1 任意整理をすると借金ができないはずでは?

任意整理をすると、いわゆるブラックリストに載ります。
金融業者は、借り入れの申し込みがあって審査をするときに、このブラックリストに照会をして貸付をするかどうか判断します。
任意整理をすると3~5年間はブラックリストに載りますので、通常は審査に通りません。つまり、借金をしようと思っても借りることができないのです。

しかし、ブラックリストに載っているからといって、貸付することを禁止されているわけではありません。ブラックリストに載っている場合でも、現在の年収が高い場合や保証人がいる場合等返済が見込める場合には、貸付されることもあります。業者によって判断はそれぞれですが、審査が厳しくない業者は、ブラックリストに載っていても貸付を行うことがあるようです。

そのため、一度任意整理をしてブラックリストに載ってしまっても、5年を経たずに、新しくクレジットカードを作ることができてしまったり、借金ができたりしてしまうのです。

2 2度目の任意整理はできるのか?

任意整理は、裁判所の審査を受けて債務整理する手続ではなく、業者との任意の交渉によるものです。そのため、何か法令上の回数制限があるわけではなく、業者との交渉ですので、業者が認めれば問題なく任意整理ができます。

この点、個人再生手続や自己破産手続では、一度手続を行ったときから7年以内は原則として、再度手続を行うことができないとされています。

もっとも、最初の任意整理に基づく返済中なのであれば、再度の任意整理で借金の繰り延べをすることを認める業者は多くありません。任意整理による返済が苦しくなったという場合には、自己破産や個人再生手続きを選択するのが普通です。

これに対して、1回目の任意整理に基づく返済を終えて、その後に借金を作り、その新たな借金について任意整理をするというパターンであれば、比較的問題なく任意整理をすることが可能です。

3 さいごに

2度めも任意整理を行うことはできますが、一度任意整理をしている以上、貸金業者が難色を示し、交渉が難航することもあります。
また、そもそも任意整理での返済が困難であり、個人再生手続や自己破産手続を行わなければならない経済状況となっているかもしれません。
したがって、あなたの収入、支出状況を見直し、どの手続を選択すべきか慎重に判断することが重要です。

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